目次 へ戻る

4 TOEIC の成り立ち

  皆さんは、なぜTOEIC というテストが生まれたか考えたことがありますか。 ここは大切な視点を含んでいます。

どんなものに対しても、なぜ存在するのか、その価値は何なのかを一度は考えてみることが大切でしょう。 これまで

既存のものをそのまま受け入れてきた人は、是非この「なぜ」をうまく取り入れてください。

  さて、TOEIC ですが、私は受けたことがありませんでした。 留学するのにTOEFL が紙ベースで500点以上と

言われて育った世代です。 教員になりましたし、ビジネスに関係すると思われるTOEIC を受験する機会がありません

でした。 でも一世風靡した感があり、英語教員も730点以上と言う風に言われ始めて、受験する決意をしました。

初めは800点台だったと思います。 何度か受け、その対策本を読んだりして、940点まで出すことができました。 そうこう

するうち、これは誰が何のために作ったのだろうと、素朴な疑問が浮かんできました。 調べてみると、以下のことが

ウィキペディアからわかる。

★ TOEICとは、Test of English for International Communicationの頭文字を取ったものであり、英語を母語としない者を

  対象とした、英語によるコミュニケーション能力を検定するための試験である。

★ 試験の開発、運営、試験結果の評価は、アメリカ合衆国の非営利団体あるEducational Testing Service(教育試験

  サービス、ETS)が行っている。

★ 誕生は、1979年、日本経済坦対連合と通商産業省の要請に応えて米国Educational Testing Service が開発した。

  1981年にはIPテストの実施を始め、1982年には韓国でも実施されるようになった。日本での実施主体は、当初は財団

  法人世界経済情報サービス (WEIS) であり、1986年2月月より国際ビジネスコミュニケーション協会となった。2000年に

  は日本での年間の受験者数が100万人を超えた。 2008年度においてはTOEICのみについては約90ヶ国で実施され、

  日本で約171万人、韓国で約200万人、総計で約500万人が受検した。 2011年3月13日実施予定であった第161回に

  ついては、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の影響で試験会場の確保ができなくなったことなどにより、日本の

  277箇所のすべての会場で約16万人が受検予定であった試験の中止をすることとした。


★ 試験の概要

   試験は、TOEICプログラム全体としては、2010年度は120ヶ国で実施されまた約600万人が受験している。

   TOEICは日本では年9回実施され、受験者数は、2011年度は約227万人となっている。 試験は、聞き取り

    (Listening) が100問と読解 (Reading) が100問の計200問の構成となっている。設問は、身近な事柄からビジネス

   に関連する事柄まで、幅広くコミュニケーションを行う能力を測る目的で作られている。試験問題は各国共通である。

★  評価


   評価は、聞き取りと読解でそれぞれ100問、495点の5点刻みで行われ、合計では200問、990点となり、これらのスコア

   が認定される。スコアは素点による評価ではなく、Equatingと呼ばれる方式を用いて統計的に算出される。これに

   より、各回で問題の難易度に多少の差があっても、受験者の英語運用能力が同等であればスコアに大幅な変化は

   生じないとされている。 合否判定はなく、受験時におけるスコアを認定する制度を採用している。受験後には

   「Official Score Certificate」(公式認定証)が発行される。

★  形式

   TOEICには2つの形式があり、1つは個人に対して実施され、ETS (Educational Testing Service) がスコアを正式に

   認定する「公開テスト」で、もう1つは過去の公開テストで出題された問題を使って企業や学校等の団体で随時実施

   される「IPテスト」(Institutional Program、団体特別受験制度)である。 

★  使用目的

   非英語圏では、雇用や人事評価の際にスコアを用いる例がある。日本の大学や大学院では、実用英語技能検定

   (英検)やTOEFLと同様に、受験生の英語運用能力の判定材料に用いられることがある。

★  スピーキングテスト / ライティングテスト

   2007年1月21日に東京・大阪・名古屋等の主要都市で初めて実施された。実施に至った背景としては、従来の

   マークシートテストでは会話能力や作文能力が測れないという難点があり、ETSが研究を重ねた結果、従来の

   TOEICおよびTOEIC Bridgeとは別に実施することになった。特にプレゼンテーション、音読、電子メール、

   論文の作成問題等、マークシートでは測れなかった部分を補完している。スコアについては、運営委員会により、

   スピーキングテスト/ライティングテストで130?140である場合にTOEICで700?750相当とされている。


   このテストはETSの Internet-Based Testing(iBT) というシステムを介して実施される。ETS認定テスト会場のパソコン

   をインターネットに接続することでテスト問題および解答の送受信を行う。受験者はパソコンで音声を吹き込んだり、

   文章の入力を行う。iBTによって更に効率化、標準化された公正な方式で受験者の解答を評価し、受験後のフィード

   バックを行うことが可能となった。問題レベルはTOEFLiBTに準じている。問題形式としては、スピーキングはTOEFL

    iBTと同等であり、ライティングでは300字の論述問題が同等である一方、写真を短文で描写する問題があり、また

   英文メールの作成等、実際のビジネスでの場面を考慮に入れた構成となっている。試験時間はスピーキングが20分   
   ライティングが60分で、説明や指示などを含めると90分程度を要する。スコアは0点?200点で表示される。